小倉昌男の経営学

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名著を読む

小倉昌男『経営学』の巻末に「二〇一七年八月十八日 同四十一刷」と記載されていました。それだけでこの本がどれだけ多くの方に読まれているのかが分かります。

小倉昌男の功績

この本は経営者としての小倉昌男の考え方が詰まった一冊です。「サービスが先、利益は後」という言葉は有名ですね。

「これからは収支のことは一切言わない。その代わりサービスのことは厳しく追及する」と強調した。「サービスが先、利益は後」と宣言した。宅急便を始めた以上、荷物の密度がある線以上になれば黒字になり、ある線以下ならば赤字になる。したがって荷物の密度を出来るだけ早く "濃く" することが至上命題である。そのためには、サービスを向上して差別化を図らなければならない。

宅急便は荷物の数によって損益分岐点が分かれると小倉昌男は推論しました。まず車両を増やし、次に社員を増やし、翌日配送サービスを実現することで、郵便小包との差別化と、お客様の満足度向上を優先させました。

結果、宅急便を開始して5年目にして黒字を達成しました。宅急便事業5年目の売上高は690億円、経常利益は39億円でした。

その後、小倉昌男は「道路運送法」をめぐり運輸省とも戦い、日本の輸送業界を大きく変えてゆきます。

小倉昌男のメッセージ

この本で最も小倉昌男が伝えたかったことは以下のメッセージに集約されていると思います。

私は、経営者には「論理的思考」と「高い倫理観」が不可欠だと考えている。経営は論理の積み重ねである。したがって、論理的思考ができない人に、経営者となる資格はない。
(中略)
企業が永続するためには、人間に人格があるように、企業には優れた "社格" がなければならない。人格者に人徳があるように、会社にも "社徳" が必要なのである。

小倉昌男は企業の目的は永続することであり、利益はあくまでその手段であると述べています。
また、企業は雇用を生み出し、財やサービスを地域社会に提供する社会的な存在であると述べています。

この考え方は、かのピーター・F・ドラッカーの思想そのものです。

本当にすべての経営者が、小倉昌男と同じように考えることができれば、きっと社会は正しい方向へ進んでいくと思います。

私は経営者ではありませんが、「論理的思考」と「高い倫理観」を身に付けられるよう精進していきたいと思います。

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