AWS(Amazon Web Service) が選ばれる理由

AmazonのクラウドサービスであるAWS(Amazon Web Service)は世界でNO1のシェアを誇っています。2018年8月23日のpublickeyの記事では、AWSのシェアは50%を超えています。2位のMicrosoftは13%です。その差は圧倒的といえます。

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私の会社でもAWSの案件は年々増えていて、社内でもAWSの知識がある人間は案件に引っ張りだこの状態です。身近でも実感できるほどにAWSは「当たり前」の存在になっています。

AWSを作ったのはどのような人か

私はAWSの案件にアサインされてから約3か月が経過しました。今の段階では基本的なサービス「EC2」「S3」「VPC」「Aurora」「CloudWatch」「ELB」を監視業務の中で少し触っている程度です。

私はまだまだAWSのことを知りません。そこで、AWSの勉強を最近始めたのですが、その過程で大変な衝撃を受けたので、ここで書きたいと思います。

ジョフ・ベゾス(Jeffrey Preston Bezos、1964年1月12日)

AWSの親会社、Amazonの社長です。見た目はとても親しみやすそうな雰囲気をしている方です。

JeffreyBezos

Amazonの経営理念

地球上で最もお客様を大切にする会社

何よりも顧客のことを考えて、実践し続ける。口コミを始めた当初は「誰でも悪口を書ける」ことは何ということだ!と批判もたくさんあったそうです。

しかし、良いことも悪いこともしっかりと評価して書いていくことで、顧客にとっては、口コミを読んでより良い買い物ができるようになる、それこそが顧客のためになると、そう思っていたそうです。

今では口コミを参考にしない人など存在しないのではないでしょうか。

お金よりも大事なものがあると信じている

そして、私が最もすごいと思ったのは「お金よりも大事なものがあると信じている」ということです。ベゾスは持っているAmazon株式の数で今でこそ世界2位の大富豪となってはおりますが、彼の年俸は8万ドル(約900万円)だそうです。

信じられますか。あの誰もが知っているAmazonの社長の給料が900万円ですよ。

また、Amazonを立ち上げたばかりの時、資金集めにも苦労したそうです。銀行から融資を受けるとき彼はこのようなことを言いました。「自分のインターネットビジネスが成功するのは10%未満だ。お金を失っても良いと思わなければ、投資するべきではない。」

きっとジョフ・ベゾスに投資をした人は、「ジョフ・ベゾス」という人間に惚れ込んだ人たちだけでしょう。それだけ、人を惹きつけるものを持っているのだと私は思います。

利益を出すことは愚か

今やどれくらい利益を出したかが、企業に対しての絶対の評価基準であるにも関わらず、ジョフ・ベゾスは「利益を出すのは愚かなことです。」と切り捨てました。目先の利益に捕らわれずに、人材の確保や新しい技術、新しい市場の開拓への投資を優先しました。

AWS(Amazon Web Service)が普及している訳

このような人物がAmazonの創始者です。次々と破壊的なイノベーションを起こして、世の中を変えていっています。既存のウォルマートや小売店はAmazonに完敗しました。

クラウドサービス

そして、クラウドサービスです。今までは「CPU・メモリー・電源等のハード」を買って、「OS・ソフト」を買って、それらを繋いで設定して、という工程を経なければサーバーは利用できるようになりませんでした。

クラウドサービスは、数分のうちにサーバーを立てることができ、数分のうちにサーバーを破棄することができます。これがどれだけ便利なことか、私も最近になってようやく実感するようになりました。

AWSが普及した本当の理由は

ですが、AWSがここまで普及しているのは、この利便性だけではないと思います。それ以上に重要なのは、Amazonの経営理念である「地球上で最もお客様を大切にする会社」にあると考えています。もちろん、AWSが先行して世の中にサービスを展開していったというのは大きなポイントですが、それだけで本当に人々は使ってくれるでしょうか。

私はそうは思いません。そこには、人々が使うに足る「何か」があったと考えています。それこそがAmazonの経営理念にあると考えているのです。

世界で最もお客様を大切にするために、AWSがやっていること、AWSがどのような仕掛けをしているのか、いくつか紹介したいと思います。

セキュリティ

AWSにとってセキュリティは「すべて」であり「最優先事項」です。企業や公的機関の重要なシステムを預かっているわけですから、そこで何かセキュリティインシデントが発生してしまっては、AWSの信頼はなくなってしまいます。たった一つのセキュリティインシデントもAWSには許されないのです。

いつでもサーバーを構築して、いつもで破棄できます。使用料金もとても安いです。でも、情報漏えいが起きるかもしれません。では、誰も使ってくれません。セキュリティに絶対の安心がなければ、顧客は安心してクラウドサービスを利用できません。

AWSにとって、セキュリティとは「命」といっても過言ではないかもしれませんね。そのためか、たくさんのセキュリティ認証をAWSは獲得しています。AWSホームページでも見ることができます。

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これだけあれば、信頼に足るサービスだと私は思ってしまいます。国内では三菱UFJ銀行、ANA、京王電鉄という、金融や交通といった重要なインフラを支えている企業もAWSを活用しています。

責任共有モデル

今では多くのクラウドサービスで採用されているセキュリティに関する基本的な考え方です。この概念は理解していおいて損はないと思います。

責任共有モデルとは、AWSとユーザーが、責任を分担することを意味します。AWSはデータセンター施設、およびその上で提供しているサービスに関するセキュリティに責任を持ちます。

ユーザーはそのAWSで動くOSやミドルウェアの設定、データやアプリケーションについて責任を持ちます。以下の図が分かりやすいです。

amazon_aws_security_model参考:日経XTECH「AWSのセキュリティや注意点、「責任共有モデル」を知り使いこなす」2018/01/31

責任共有モデルが示す通り、物理レイヤーの保守運用責任はAWSにあるので、ユーザー側は物理的なAWS基盤を意識する必要はありません。運用などの非機能要件の実現をAWSに任せて、運用負荷を減らし、「本業に専念する」ことが可能になります。

フェアな価格

法人であろうと個人であろうと、AWSホームページで公開されているように誰が使っても同じ料金設定となっています。パートナー企業は特別安く使えるといった事などは聞いたことがありません。

おそらく、地球上の全ての人が顧客であるからこそ、個人と法人を同じように扱う方針なのだと思います。

価格もそこまで高くはありません。個人でちょっとしたWEBサーバーを立てるくらいであれば、月に1,000円も掛かりません。※もちろん、用途次第で課金されますので使用する際は十分にご注意ください。

また、ある金融大手企業ではAWSに移行したことで相当なコストカットが実現できているようです。

三菱UFJ「クラウドから離れられない」コスト6~7割減
「最大処理量に合わせてオンプレミス(自社所有)でコンピュータリソースを確保するのは効率が悪かった。AWSクラウドで構築した新システムは従来比で60~70%のコスト削減ができそうだ」
※2018年10月19日 日経新聞

今後もAWSが主役

私はAWSについて調べていくうちに、このクラウドサービスは今後も発展し続けるサービスであると感じました。しばらくは、クラウドサービスにおいてAWSが主役であり続けるでしょう。

私の身近なところでもAWS案件が増えてきています。そういった案件で多くの経験を積むためにも、まずは、AWSソリューションアーキテクトを目指して、勉強していきたいと思います。

IT初心者向けのAWS入門書

私はIT初心者ですので、AWS構築ガイドやエンタープライズ向けの本を読んでも全く理解できません。そこで、今回私が調べるに当たり参考とした比較的優しい本を紹介します。

「Amazon Web Services入門 ― 企業システムへの導入障壁を徹底解消」加藤 章 (著)

私が最初に読んだのがこちらになります。ITの知識が全くなくてもスラスラと読むことができます。AWSの特徴を分かりやすく解説している本です。

「アマゾンの企業理念 地球上で最もお客様を大切にする企業」国際情勢研究会 (著)

Amazonを知る上で必読の1冊です。Amazonの社長「ジョフ・ベゾス」がどのような人物についてよく書かれています。当時のエピソードをもとに書かれているのでスッと理解できる内容になっています。

「amazon 世界最先端、最高の戦略」成毛 眞 (著)

著者は元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞氏。どちらかというと技術系の本ではなく、経営者向けにAmazonのビジネスがいかに優れているかを解説した本です。AWSを知る前に、Amazonの経営を知りたいという方にはお勧めです。